「食育基本法の可決・成立」に思いをいたして

こどもが「食」に関する適切な知識を身につけるため、国・学校・家庭・地域の自治体による教育の重要性とその取り組みをうたった「食育基本法」が4月に衆議院で可決されたのに続き、6月10日参議院本会議でも可決され、このたび正式に成立いたしました。
これを受けて、内閣府に首相を会長とし、今後新設される食育担当大臣ら関係閣僚と有識者で構成される「食育推進会議」が設置されます。同様の「食育推進会議」は都道府県にも設置されることになりました。

両院での可決を受け、成立した「食育基本法」設置の理由と内容をあらためて要約しますと以下のようなものです。

「国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性をはぐくむための食育の推進に寄与する」という基本理念を定め、 国民には:心身の健康のために望ましい食生活の実現に努めるようにもとめる。国や地方自治体には:食育に関する施策推進を義務付け、さらに両者の教育関係者には食育の指導にふさわしい教職員の設置と学校給食等を通じ食育の啓発を図るようもとめる。生産者と食品業者には:安全な食品の提供を要請しつつ、食品廃棄物の発生の抑制と再生利用等必要な施策も講じるようにもとめる。
また食育により伝統的な食文化、環境と調和した生産に配慮して、農山漁村の活性化やわが国の食糧自給率の向上が推進されなければならない。

このように、本年7月中に施行される「食育基本法」に盛り込まれた内容は、「日本の子供だけではなく、国民全員のこころと身体の健康をはぐくむために食育の推進を謳い、もっといえば、わが国の太古から継承された自然体系のなかで生産されるありとあらゆるものへの感謝や配慮をうながしています。すなわち、わが国や世界のひとびとの健康はいうまでもなく、ひとびとの生活する国土や自然の健康を大切に護るために広く「食育」を推進しようという主旨」ともいえるでしょう。

上記のようなことは法律制定されるべきものではないといった意見もあるかもしれませんが、しかし何もしないで、病むにまかせるよりははるかに意義深いことではないでしょうか。
「栄養教諭」制度とともに、この度の「食育基本法」の施行が本来の目的である「人々のこころと身体の健康増進」に貢献されることを切望してやみません。