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学生が運営に携わる「子ども食堂」の活動が広がっています

子ども達の貧困や生活の多様化から、家庭や地域の中で孤立する子ども達を支える「子ども食堂」。学生が運営に関わる活動が広がっています。

1.大妻女子大学「大泉子ども食堂」(東京都千代田区)

東京都練馬区の民家で、月に1度、大妻女子大学 家政学部児童学科の加藤悦雄准教授(児童学)と教え子で「大泉子ども食堂」を開催している。

民家は、加藤准教授の実家で、地域連携事業として、大学から材料費など20万円の補助が出ている。

ひとり親や経済的な困難を抱える家庭の子どもが、民生・児童委員の紹介などで訪れることも多い。

学生は、課外のワークショップとして自由に参加でき、昼食後、近くの公園で子ども達と一緒に遊んだり、保護者と子育てをテーマに話をしている。話をする中で、悩みを抱える保護者の支えにもなっている。

2.大手前大学「大手前子ども食堂」(兵庫県西宮市)

総合文化学部の柏木智子准教授(教育学)が、学生達に子ども食堂の開設を呼び掛け、伊丹市のいたみ稲野キャンパス内で「大手前子ども食堂」を不定期に開催している。

開設前には、大阪市西成区の「にしなり☆こども食堂」を視察し、子ども達との接し方や、運営方法を学んだ。

同大健康栄養学部の学生達が、キャンパス内の調理実習室で昼食を調理する。栄養士志望の学生が、栄養バランス、彩り、旬の素材利用にも配慮した献立を考える。

キャンパス内の体育館では、他の学生が子ども達と一緒に遊ぶ。

3.創価大学「はちおうじ子ども食堂」(東京都八王子市)

神奈川県でホームレスの見守りをライフワークとしている創価大学 経済学部の碓井健寛准教授のゼミや、サークルの学生達を中心に「はちおうじ子ども食堂」を、基本的に月1回、開催している。

ご飯はあくまでも手段、食を取り入れた居場所づくりを目指して開設された。

利用者の方にいただく利用料(食事代:子ども100円、大人300円)と、寄付金で賄っている。また、調理師、管理栄養士らがボランティアでサポートに加わっている。

この様に、教育学や栄養学など大学の知見を生かし、それぞれに特徴のある「子ども食堂」で、子ども達に食事や居場所が提供されています。

現在、子どもの6人に1人が、貧困のもとで暮らしていると言われています。2013年に子どもの貧困対策法が成立し、食で支援する「子ども食堂」の活動も広がりを見せていますが、色々な団体が関わり、今後も継続的な活動が広がっていくことが望まれます。

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2017年6月16日付 SN見聞録
「子ども達の安全や成長を見守る「こども食堂」」
 ~大阪教育大附属池田小の卒業生が開設~
http://www.snfoods.co.jp/knowledge/column/detail/12961

2016年7月14日付 SN見聞録
 「子ども達の孤食・貧困に支援の手
 ~学校で朝食提供や、「こども食堂」の運営が広がっています~」
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